ボリッチ大統領初来日し日・チリ首脳会談実施、自由貿易の重要性を再確認

(チリ、日本、中国)

調査部米州課

2025年05月12日

訪日したチリのガブリエル・ボリッチ大統領は5月11日、首相官邸で石破茂首相と首脳会談を行った。会談では、主に市場の多角化や、ビジネスや文化面での両国間の交流の重要性、減災、鉱業、イノベーション、クリーンエネルギーなどについて議論された。併せて、米国の関税措置の影響を踏まえつつ、自由貿易の重要性を両国で再確認した。チリは世界65の国・地域と30以上の通商協定を締結しており、かねて米国の関税措置に対して遺憾の意を表明した上で自由貿易体制の維持を強調していた(2025年4月7日記事参照)。

今回のボリッチ大統領の訪日は、2022年3月の大統領就任以降初めて。5月12日に大阪・関西万博において、チリのナショナル・デー行事が実施されることに伴い、来日した。大阪では日本企業関係者との会合も予定されている。

なお、ボリッチ大統領はこの後、5月13日に北京で開催される中国-ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)の閣僚会合に出席するため、訪中する。中国では習近平国家主席とも会談の予定だ。

(佐藤輝美)

(チリ、日本、中国)

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