2024年の各省・市競争力指数、ハイフォン市が初の首位

(ベトナム)

ハノイ発

2025年05月16日

ベトナム商工連盟(VCCI)は5月6日、2024年のベトナム各省・市競争力指数(PCI:Provincial Competitiveness Index)レポートを発表した。

2024年のPCIランキングでは、北部ハイフォン市が74.84点で、初の1位を獲得した(添付資料表1参照)。2位は前年まで7年連続首位を保っていた北部クアンニン省(2024年5月21日記事参照)で73.20点、3位は南部ロンアン省で72.64点だった。また、北部フンイエン省が初めてトップ10に入った。北部ハノイ市は24位で、前年の28位から順位を上げた。一方、南部ホーチミン市は29位で、前年の27位から順位を落とした。

PCIは、ベトナムで事業展開している内資企業と外資企業を対象として実施したアンケート調査に基づき、参入コスト、土地利用、透明性などの10項目について、それぞれ10点満点(計100点満点)で全国63省・市を評価するものだ。調査は、各省・市の投資誘致政策やビジネス環境改善などにあたって活用される。2024年調査では、1万811社からの回答があった。このうち、外資系企業は1,544社で、主な内訳は韓国系29.9%、日系22.6%、中国系13.2%だった。

ハイフォン市は、行政手続きの簡素化やハイテク分野を中心とした直接投資の誘致などに努めた。行政改革や工業団地開発といったビジネス環境改善のための施策は、10項目のうちの参入コスト、土地アクセスなどのスコア改善に寄与した。ほかにも、非公式手数料、地方政府の積極性、法整備などが高く評価され、前年と比べて7項目が改善した。

2022~2024年の各指標平均スコアの推移をみると、参入コスト、透明性、事業支援などは改善傾向にあるが、土地利用や地方政府の積極性などのスコアが低下した(添付資料表2参照)。

PCIレポートは、VCCIが米国国際開発庁(USAID)と協力して、2005年から毎年実施され、2024年は20年目となった。VCCIによると、ベトナムで地方再編が予定されていることから(2025年4月22日記事参照)、現行の63省・市単位で評価をするのは今回が最後になるという。

(グエン・ラン)

(ベトナム)

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