韓国銀行、基準金利を2.75%に据え置き
(韓国)
ソウル発
2025年04月21日
韓国銀行(中央銀行)は4月17日、金融通貨委員会を開催し、基準金利を現行の水準(年2.75%)に据え置くと発表した(2025年2月27日記事参照)。同行は基準金利を据え置いた理由などについて、次のとおり説明している。
- 2025年第1四半期(1~3月)の景気低迷や、世界的な通商環境の悪化などにより、経済成長の下方リスクが拡大している。
- 米国の関税政策の変化や、韓国政府の景気浮揚策の推進などに伴う不確実性が大きいため、現在の基準金利水準を維持しながら、対内外的な環境変化を点検していくことが適切と判断した。
基準金利の据え置きについて、通信社「聯合ニュース」(4月17日)は「韓国通貨ウォンと米国ドルの為替レートが大きく変動する中、利下げが続けば、ウォン安がさらに進行する恐れがあると判断したと分析される」「ウォン安で輸入物価が上がった場合は、消費者物価(注)の上昇のみならず、為替変動によって関連金融商品が打撃を受ける」と報じている。
金融通貨委員会は今後、経済成長率と物価上昇率を点検しつつ、金融システムの安定に留意して、金融政策を運用するとしている。
(注)2025年3月の消費者物価は前年同月比2.1%上昇(2025年4月2日記事参照)。
(橋本泰成)
(韓国)
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