米国との協議を受け、イラン通貨リアルが高騰
(イラン、米国)
テヘラン発
2025年04月18日
オマーンの首都マスカットで4月12日、イランのアッバース・アラーグチー外相、エスマイル・バガイ外務報道官などの制裁解除や核問題にかかわるイランの上級交渉官と関連の専門家が、米国のスティーブ・ウィトコフ中東担当特使らと核問題および制裁解除についての間接協議を行い、双方から建設的だったとの前向きなコメントが報道された(2025年4月14日記事参照)。
こうした報道を受け、イランの通貨リアルの対ドル為替レート(市場レート)が高騰している。外国為替市場や金市場の動静を伝えるイランの経済サイトTGJUによると、下落が続いていたリアルは、アリー・ハーメネイー最高指導者が米国との協議について否定的なコメントを発表した3月12日〔3月12日付イスラーム共和国通信(IRNA)〕には1ドル=約92万リアルだった。その後も下落を続け、4月7日には過去最低の1ドル=約105万リアルとなっていた。一方で、米国との協議が行われ、肯定的な報道がされ始めた4月12日以降、リアルは高騰し、4月17日には1ドル=約86万リアルを記録した(添付資料図参照)。
(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)
(イラン、米国)
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