ゲーミング・コンベンション「CAGGTUS」開催、ドイツゲーム市場が盛況

(ドイツ)

ベルリン発

2025年04月18日

ドイツ東部ライプチヒで41113日に、ゲーミング・コンベンション「CAGGTUS(カクトゥス)」が開催された。入場者数は、2023年の初開催時に14,800人、2024年は17,300人、そして3回目となる今回は、主催者発表はまだないが業界メディアによると約2万人との報道で、着実に伸びてきている。

統計によると、ドイツのゲーム市場の売上高は近年90億ユーロ以上にのぼり、10年前と比較すると3倍以上に拡大、欧州最大規模にまで成長した。このようなトレンドを受け、経済・気候保護省もコンピュータゲームを国内の重要産業と位置付けている。

ドイツ国内で催されるゲーム関連イベントの数も増加傾向にある。ドイツ西部のケルンで8月に開催される世界最大規模のゲーム展示会Gamescomには、2024年は335,000人の来場者があった。ドイツ北部ハンブルクでは10月にポラリス(2024年10月22記事参照)、ベルリンでは5月にA MAZEとデジタルコンテンツを中心に据えたre:publica11月にはGames Groundと、2025年も多くのイベントが予定されている。

数あるゲーミングイベントの中でもCAGGTUSは、ドイツ語圏最大規模のLANパーティ(注1)を開催することで知られている。今回も70時間連続で開催され、メディア報道によると、2,100人以上の参加があったという。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

そのほかにも、ゲーム関連のブースが数多く設けられていた。中でも、1992年の発売当時から現在までの歴代の「マリオカート」を遊ぶことができるコーナーや、レーザーガンシューティングのゲームエリア、仮想現実(VR)ゴーグルを装着して競うレーシングカーコース、ダンスの点数が専用ソフトで評価されるゲームなどの人気が高いようで、順番待ちの長い列ができていた。また、「ワンピース」や「遊戯王」といったトレーディングカードのトーナメントも開催されたほか、インディーゲーム(注2)コーナーも注目を集めていた。

写真 マリオカートで遊ぶ来場者の様子(ジェトロ撮影)

マリオカートで遊ぶ来場者の様子(ジェトロ撮影)

写真 インディーゲームブースの様子(ジェトロ撮影)

インディーゲームブースの様子(ジェトロ撮影)

主催者CAGGTUSのディレクターのコンスタンティン・シュトローベル氏によると、今後はさらなる企業の誘致を図り、ゲーミングガジェットを扱う企業やゲームソフト企業をターゲットに、BtoB向けの日程や会議イベントを充実させていく予定だという。

次回の開催は2026年4月17~19日の予定。

(注1)参加者が自分のパソコンを持ち寄り、数日間ローカルネットワーク(LAN)でつなげてゲームを楽しむイベント。

(注2)個人や小規模チームによって制作されたゲーム。

(佐藤由美子)

(ドイツ)

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