米カリフォルニア州の経済規模、日本を抜き世界4位に

(米国)

サンフランシスコ発

2025年04月25日

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は4月23日、IMFと米国経済分析局(BEA)が発表した2024年のドル換算のGDPで、同州が日本を抜き、米国、中国、ドイツに次ぐ世界4位の経済規模になったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同州の名目GDPは4兆1,000億ドルに達し、日本のGDPをドルに換算(注)した4兆200億ドルを上回った。また、2024年の同州の経済成長率は6%で、GDP成長率上位国の米国5.3%、中国2.6%、ドイツ2.9%を大きく上回った。さらに、同州の2021年から2024年までの名目GDP成長率の平均は7.5%となった。

カリフォルニア州の発表によると、背景には、州の人口動態が4年ぶりに増加に転じたことのほか、観光産業の成長に加え、ベンチャーキャピタル(VC)による資金調達、製造業、ハイテク産業、農業で全米トップの州であることが挙げられる。同州では3万6,000社以上の製造業が110万人を超える雇用を創出するだけでなく、400種類以上の農産物を生産する国内最大級の生産地であることなどから、全米最大の経済規模を誇る。

ニューサム知事は「カリフォルニア州は世界と肩を並べるにとどまらず、世界をリードしている。経済が繁栄しているのは、人への投資を重視し、持続可能性を優先し、イノベーションの力を信じているからだ。現在の連邦政府の無謀な関税政策は私たちの進歩を脅かしている。カリフォルニアの経済は国家を支えており、保護されなければならない」と述べた。同知事はトランプ政権による関税措置に関して連邦裁判所に訴訟を起こすなど、注目が集まっている(2025年4月18日記事参照)。

(注)IMFによるドル換算レートは、2024年の平均為替レート。

(芦崎暢)

(米国)

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