イスラエル、ガザ地区の病院やレバノンのヒズボラ拠点を攻撃
(イスラエル、パレスチナ、米国、レバノン)
テルアビブ発
2025年03月24日
イスラエル国防軍(IDF)によると、IDFとイスラエル総保安庁(シンベト)は3月23日、パレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスにあるナセル病院を空爆した。ロイター(3月23日)によると、この空爆により、ハマスの幹部を含む5人が殺害されたという。IDFは3月18日からガザ地区での空爆を再開しており(2025年3月19日記事参照)、米国ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は20日、「(ドナルド・トランプ)大統領は、イスラエルとIDF、そして彼らが最近行った行動を全面的に支持している」と述べた。
また、IDFは3月22日、レバノンからイスラエル領内に飛来した3発のロケット弾を迎撃したと発表した。これらの攻撃を受けて、IDFはレバノンのヒズボラの拠点を攻撃した。イスラエルとレバノンは2024年11月27日から停戦が継続していた(2024年11月27日記事参照)。
イスラエル国内政治を巡っては、18日のIDFによるガザ地区の空爆再開を受けて、右派政党「ユダヤの力」党首のイタマル・ベン・グビール氏は同日、同党が連立政権に復帰したことを明らかにした。イスラエル首相府
によると、政府は18日、同氏が国家治安相に再任することを全会一致で承認した。
一方、イスラエル首相府は21日、政府はベンヤミン・ネタニヤフ首相が提案したシンベトのロネン・バー長官の任期終了を全会一致で承認した。「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(3月21日)によると、ネタニヤフ首相は20日の閣議で、2023年10月7日のハマスによるイスラエル南部への攻撃の後(2023年10月10日記事参照)、バー氏への信頼を失ったと語ったという。
さらに、イスラエル政府は23日、ガリ・バハラブ・ミアラ検事総長に対する不信任決議案を全会一致で承認したという(「i24ニュース」(3月23日)。
イスラエルの商都テルアビブのIDF本部前の路上では、22日の夜に戦闘停止や人質の早期解放などを求める大規模集会が開かれた。
IDF本部前の路上で人質早期解放などを訴える集会参加者(ジェトロ撮影)
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘、アリエル・マロム)
(イスラエル、パレスチナ、米国、レバノン)
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