第4四半期のGDP成長率は前期比0.2%、低成長継続し通年では1.0%

(ベルギー)

ブリュッセル発

2025年03月12日

ベルギー国立銀行(NBB、中央銀行)は2月28日、2024年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率を前期比0.2%(季節調整済み)と発表した(プレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。2023年第4四半期以降、4期連続で前期比0.3%を維持していたが、わずかに減速した(添付資料表参照)。

第4四半期のGDP(前期比)を需要項目別にみると、民間最終消費支出は前期の1.2%増からわずかに縮小し、前期比0.9%増だった。政府最終消費支出は前期の0.1%減から0.4%減とさらに縮小した。前期に3.0%減だった企業投資は0.6%増のプラスに転じた。公共投資も前期の2.4%減からプラスに転じ、0.8%増だった。一方、住宅投資は前期の0.4%増からマイナス成長に転じて2.3%減になった。これらを受け、国内総固定資本形成は前期の2.2%減からかろうじてプラスに転じ、0.1%増となった。財貨・サービスの輸出は前期の2.0%減から0.4%減に、輸入は前期の2.1%減から0.2%減となり、純輸出はGDPを0.2ポイント押し下げた。

産業別にみると、工業(建設業を除く)が3期連続のマイナス成長で0.2%減、サービス業は0.2%増とプラス成長を維持し、建設業は前期の0.2%増から拡大して0.7%増だった。

ベルギーの通年のGDP成長率は、低成長が続いた2023年の1.3%(2024年3月4日記事参照)からさらに減速し、2024年は1.0%となったが、プラス成長を維持した。

2024年のGDP成長率を需要項目別にみると、民間最終消費支出は前年比2.0%増となり、経済成長を牽引した。政府最終消費支出は3.7%増、国内総固定資本形成は、企業投資(1.7%増)と公共投資(7.0%増)が好調だった一方、住宅投資(4.8%減)がマイナス成長となったことで、1.0%増だった。輸出と輸入はそれぞれ4.1%減、4.2%減で、純輸出はGDPを0.1ポイント押し上げた。

産業別にみると、サービス業は1.3%増と成長を支えた。建設業は前年の0.4%減から、1.0%増とプラス成長になった一方で、工業(建設業を除く)は前年の0.4%増からマイナスに転じ1.1%減となった。

(大中登紀子)

(ベルギー)

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