4カ月ぶりに政策金利引き下げ、5.75%に

(インドネシア)

ジャカルタ発

2025年01月20日

インドネシア銀行(BI、中央銀行)は1月15日、前日から2日間にわたって開かれた理事会(金融政策決定会合)の結果、政策金利の7日間リバースレポ金利を0.25ポイント引き下げ、5.75%にすると発表した(1月15日BIプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。併せて、翌日物預金ファシリティー金利、貸付ファシリティー金利も、それぞれ5.00%、6.50%に引き下げた。

インドネシアが政策金利を引き下げるのは2024年9月以来(2024年9月26日記事参照)、4カ月ぶりとなる。

BIは政策金利引き下げの理由について、プレスリリースで「今回の決定は、2025年と2026年のインフレ率(消費者物価指数の上昇率)が目標(1.5%~3.5%)圏内で推移するとみられることや、ルピア相場が安定していることを踏まえ、さらなる経済成長を促すため」とした。インフレ率は2024年12月時点で1.57%と、インドネシア中央統計庁(BPS)が調査を開始した1958年以降最も低い水準となっていた(2025年1月9日記事参照)。BIは「世界および国内の経済動向に合わせ、さらなる金利引き下げの可能性を引き続き検討する」とし、次回会合以降での追加利下げの可能性を示唆した。

インドネシア経済改革センター(CORE)事務局長のモハマド・ファイサル氏は「BIの決定は市場の期待に沿ったものだ。12月時点でインフレ率が1.57%という低い水準であることは、国民の購買力が弱いことの表れだ。今回の金融緩和は過度のインフレを引き起こすことなく、経済成長を促すことができると期待されている。また、5年間の任期中に実質GDP成長率を8%まで引き上げるというプラボウォ・スビアント政権の目標を達成するためにも今回の決定は重要だ」と述べた(「スアラ・インドネシア」2025年1月17日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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