9月の消費者物価上昇率は前年同月比0.61%、6カ月連続のプラス
(タイ)
バンコク発
2024年10月15日
タイ商務省が10月7日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比0.61%となり、前月(0.35%)から伸びが加速し、6カ月連続のプラスとなった(添付資料表参照)。他方、前月比はマイナス0.1%となり、前月(0.07%)からマイナスに転じた。
同省によると、9月は引き続き豪雨による洪水被害の影響により、生鮮野菜や生鮮果物の価格が上昇(前月比では下落)した一方で、燃料価格などが値下がりした。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率は、0.77%となり前月(0.62%)から加速した。
地元報道によれば、タイ商務省のプーンポン・ナイヤナパコン貿易政策・戦略事務局長は記者会見で、10月のCPI上昇率は1.25%、第4四半期は1.49%を見込んでいると述べた(10月7日付「バンコク・ポスト」紙)。当該事務局は第4四半期CPIの上昇要因として、軽油価格の上限引き上げや、洪水による農産品の出荷量減少、観光シーズンによる航空運賃の値上がりなどを挙げている。
なお、1~9月のCPI上昇率は前年同期比0.20%だった。通年予測は0.0~1.0%から0.2%~0.8%に修正したものの、タイ中央銀行(BOT)が設定するターゲットレンジ(1.0~3.0%)を引き続き下回る見込みだ。
(藤田豊)
(タイ)
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