東京ゲームショウ2024、出展社数が過去最多を記録
(世界)
デジタルマーケティング部デジタルマーケティング課
2024年10月15日
「東京ゲームショウ(TGS)2024」が9月26~29日、千葉市の幕張メッセで開催された。同イベントは2024年で28周年を迎え、国内外のゲーム関連企業が一堂に会す世界でも有数のゲームイベントだ。主催者のコンピュータエンターテインメント協会(CESA)によると、今回は44カ国・地域から過去最多の985企業・団体が出展し、4日間の総来場者数は27万4,739人(うち、会期前半2日間のビジネスデイ来場者は8万7,180人)となった。
会場入り口の様子(ジェトロ撮影)
会場では、一般向けのゲームタイトルやゲーム関連機器の展示のほか、人工知能(AI)や拡張現実(AR)、仮想現実(VR)などの技術に関連したサービスやソリューションの展示があった。インディーゲーム(注1、2024年8月26日記事参照)も盛況で、インディーゲームの出展者は301社と全体の約3割を占めた。近年は、世界最大のゲーム販売プラットフォーム、Steam(注2)で個人クリエーターも容易にゲーム作品を公開できるようになっており、Steamで公開済みもしくは公開予定の作品を展示する出展者が目立った。
また、海外からの出展者は535社と全体の半数以上を占め、韓国やドイツ、香港などは国・地域ごとのパビリオンを設置した。
韓国パビリオンの様子(ジェトロ撮影)
展示会場に隣接し、出展者とビジネスデイ来場者との間で商談を行うためのビジネスミーティングエリアが設けられ、会期中に3,669件の商談が行われた。
ビジネスミーティングエリアの様子(ジェトロ撮影)
CESAの辻本春弘会長は26日の開会式の中で、「グローバル市場規模も過去4年間で約2倍に伸長しており、特に日本や中国、韓国を含む東アジアの地域が市場を牽引している」と、国内外のゲーム市場の成長ぶりを強調した。
また、CESAの岡村信悟理事も「コンテンツ産業は日本の重要な輸出産業の1つとして成長している。コンテンツ産業の海外売り上げのうち、ゲームが約6割を占め、外貨獲得に大きく貢献している」と述べた。
イベントの中で、CESAと文化庁が連携して推進するゲーム分野の育成プログラム「トップゲームクリエイターズ・アカデミー(TGCA)」の詳細も発表された。ゲーム業界ではSteamなどのプラットフォームを通じて、グローバル市場に向けて作品をリリースすることが主流となっている。同プログラムでは、世界で評価されるゲームIP(知的財産)・コンテンツを創出できる、優れたアイデアと技術力をもつクリエーターの育成を目指している。
次回の東京ゲームショウは2025年9月25~28日に開催の予定。
なお、ジェトロでは日本のゲーム関連企業の海外展開を支援するため「ゲームコンテンツ・オンライン商談会」や「ゲームコンテンツ海外展開事業」(添付資料参照)を実施している(2024年度事業への申し込み受け付けは終了)。
(注1)インディーゲームは、インディペンデント(独立系)ゲームの略。
(注2)米国のバルブが運営するPC(パソコン)ゲームなどの販売・購入やゲームユーザー同士の交流が可能なオンラインプラットフォーム。世界249カ国に1億3,200万人以上の月間アクティブユーザーを持ち、1日のサイト表示回数は1兆回。
(古川喜一)
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ビジネス短信 2e54a8fbe74d5936