フジモリ元大統領死去で3日間の服喪、ペルー政府と産業界から追悼の意

(ペルー)

リマ発

2024年09月13日

ペルー政府は、9月11日のアルベルト・フジモリ元大統領の死去(2024年9月12日記事参照)を受けて、9月11日付の大統領令094-2024-PCM号を即日施行し、9月12日から14日までの3日間を全国で喪に服すことを定めた。

ディナ・ボルアルテ大統領は12日、リマ市内の国立博物館の「ナスカの間」で行われている国民葬で長女のケイコ氏ら親族に追悼の意を表した。政府系メディア「エル・ぺルアノ」のほか、地元プレスが報じた。

経済団体からも追悼の意を表する声明が相次いだ。ペルー経団連(CONFIEP)は追悼の意を表するとともに、テロとの戦い、経済的な躍進、ハイパーインフレへの対応、貧困削減の基盤構築、国際社会への復帰、隣国エクアドルとの和平構築に貢献したと発表した。ペルー輸出業組合(ADEX)も追悼の意を表するとともに、政治と経済の安定、市場開放のほか、歴史的に忘れられていた地方のインフラ整備に多大な貢献をしたと評価した。

地元経済紙「ヘスティオン」は9月12日付トップニュースとして、紙面2ページを割き、フジモリ政権の経済・財政分野における実績を紹介した。人権問題などを巡り世論を分断する側面はあったものの、ハイパーインフレ対策、中央銀行の独立性確立、国税庁(SUNAT)の機能強化、国営企業の民営化と投資の呼び込みなど、現在のペルー経済の安定と成長につながる「遺産」を残したとしている。

(石田達也)

(ペルー)

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