モディ首相が3期目就任、新閣僚名簿を発表

インドで2014年から政権を担ってきたナレンドラ・モディ氏は6月9日、首都ニューデリーで開かれた式典で、3期連続となる首相就任の宣誓を行った。式典にはスリランカやモルディブ、セーシェル、バングラデシュ、モーリシャス、ネパール、ブータンから首脳をはじめとする各国代表が出席した。

インドでは4月19日～6月1日に行われた下院総選挙（6月4日開票）で、政権与党のインド人民党（BJP）が前回に比べて議席数を大きく減らして過半数を割り込んだものの、引き続き第1党となった（2024年6月7日記事参照）。BJP中心の与党連合・国民民主同盟（NDA）としては全議席の過半数を確保し、今回の連立政権樹立に至った。

また、大統領府は6月10日、第3次モディ内閣の閣僚名簿を発表した（2024年6月10日付プレスリリース）。アミット・シャー内相、スブラマンヤム・ジャイシャンカール外相、ニルマラ・シタラマン財務相、ラジ・ナート・シン国防相の主要ポストは再任となったほか、ピユシュ・ゴヤル商工相、ニティン・ジャイラム・ガドカリ道路交通・高速道路相も続投となった。農業・農民福祉相、農村開発相には、インド中央部に位置するマディヤ・プラデシュ州のシブラジ・シン・チョウハン前州首相が起用された。

なお、モディ首相は、1947年8月のインド独立以降、10年以上の任期を務める4人目の首相となる。これまでに連続で10年以上の任期を務めた歴代首相は、ジャワハルラール・ネルー初代首相（1947年8月～1964年5月：約16年9カ月）、インディラ・ガンジー元首相（1966年1月～1977年3月：約11年2カ月、注）、マンモハン・シン前首相（2004年5月～2014年5月：約10年）の計3人。

（注）インディラ・ガンジー元首相は1980年1月～1984年10月に2度目も務めている。

（サンディープ・シン、広木拓）