インド下院総選挙、タミル・ナドゥ州で投票実施
(インド)
チェンナイ発
2024年04月30日
インドのタミル・ナドゥ(TN)州で4月19日、インド議会下院総選挙の投票が行われた(6月4日開票予定、2024年3月21日記事参照)。
チェンナイ市内の投票所にて、順番を待つ有権者(ジェトロ撮影)
TN州選出の議席数は39議席。2019年の前回総選挙では、現TN州与党のドラビダ進歩連盟(DMK)勢力(注1)が38議席を獲得して圧勝した。また、同州議会(定数234、注2)において、2019年当時は全インド・アンナ・ドラビダ進歩連盟(AIADMK)が与党だったが、その後行われた2021年5月の同州議会選挙で同党は敗北。DMKが勝利したことにより、以降はDMKが州政権も担っている(2021年5月11日記事参照)。
今回の総選挙では、DMK勢力が33議席、AIADMK勢力が4議席、連邦議会与党のインド人民党(BJP)勢力が2議席獲得する、と現地メディアは予測している(「NDTV」4月17日)。
他方、AIADMKとBJPが2023年9月に選挙協力を解消したり、AIADMK内の内紛により、パニールセルバン元州首相が除名処分され、独立系候補として立候補したりするなど、野党勢力が分裂している。6月4日の開票において、いかなる結果となるか注目が集まる。
なお、4月19日にはラジャスタン州でも、投票が行われた(6月4日開票予定)。
(注1)勢力とは、その政党および協力関係にある政党を指す。DMK勢力に、全国政党の国民会議派(INC)が含まれる。
(注2)TN州においては、地域政党であるDMKないしAIADMKが州政権を担う状態が50年以上続いる。
(浜崎翔太)
(インド)
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