タタ・モーターズ、タミル・ナドゥ州での自動車工場設置に関するMoU締結
(インド)
チェンナイ発
2024年03月25日
インド地場大手の完成車メーカーのタタ・モーターズは3月13日、タミル・ナドゥ(TN)州政府と自動車工場の設置に関する覚書(MoU)を締結した。タタ・モーターズは今後5年間で900億ルピー(約1,620億円、1ルピー=約1.8円)を投資し、5,000人の雇用を創出する見込みだ(同社プレスリリース)。同工場はチェンナイ-ベンガルール国道4号線沿い、TN州都チェンナイから西へ約120キロに位置するラニペット県の敷地に設置され、面積は約500エーカー(約202万3,000平方メートル)の予定だ。締結式には、M・K・スターリン州首相、タタ・モーターズ・グループのP・B・バラジCFO(最高財務責任者)、T・R・Bラジャア州工業相らが出席した。
タタ・モーターズはインド地場財閥タタ・グループの一員で、乗用車、トラック、バスを国内外の複数拠点で生産する(注)。タタ・モーターズの2022年度(2022年4月~2023年3月)の商用車売り上げは38万7,566台を記録(インド商用車市場1位)するとともに、2023年通年の電気自動車(EV)売り上げは6万3,019台を記録(インドEV四輪車以上メーカー市場で1位)している(2024年2月29日記事参照)。タタ・モーターズは国内ではマハーラーシュトラ州やグジャラート州など複数州に生産拠点を持つ。同社は2024年1月にグジャラート州で新工場を稼働させたばかり(2024年1月26日記事参照)だが、TN州でも生産能力を拡大し、インド自動車市場でのシェア確保・拡大を計画しているとみられる。
チェンナイ市内を走行するタタ・モーターズのネクソン(NEXON)EV(ジェトロ撮影)
(注)インドのほか、英国、韓国、タイ、南アフリカ共和国、インドネシアに工場を持つ。
(浜崎翔太、ビラバブ・ビーラ)
(インド)
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