OPEC、世界の石油需要は2025年に前年比日量185万バレル増の日量1億621万バレルと予測

石油輸出国機構（OPEC）（注）は1月17日に、「Monthly Oil Market Report」の2024年1月版報告を発表した。同報告書によると、世界の石油需要は2023年に前年比で日量246万バレル増の1億211万バレルだったところ、2024年に前年比で日量225万バレル増の日量1億436万バレル、2025年に前年比で日量185万バレル増の日量1億621万バレルになるとの予測を発表した。OPEC月報では、初めて2025年の石油需要について言及しており、石油消費量は中国からの需要および世界経済の回復を背景に需要増が見込まれるという。

2025年の石油需要は主要な国・地域で2024年から増加の見込みだ。各国・地域での2025年の需要予測は次のとおり（かっこ内は2024年予測値）。

• OECD合計：4,613万バレル（4,602万バレル）
• 欧州合計：1,349万バレル（1,347万バレル）
• 中東合計：940万バレル（901万バレル）
• 米国：2,045万バレル（2,041万バレル）
• 中国：1,719万バレル（1,678万バレル）
• インド：579万バレル（556万バレル）

また、同報告書によると、2023年の生産は世界では前年比で日量141万バレル増の1億148万バレルだったという。OPECとロシアでは2022年と比べて減産となったが、米国、中国、欧州などでは増産となった。2023年の主要な国・地域などでの日量の原油生産は次のとおり（かっこ内は2022年の生産量）。

• OPEC：2,701万バレル（2,773万バレル）
• 米国：2,076万バレル（1,928万バレル）
• ロシア：1,078万バレル（1,103万バレル）
• 中国：457万バレル（448万バレル）
• 欧州：363万バレル（358万バレル）

（注）イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラ、リビア、アラブ首長国連邦（UAE）、アルジェリア、ナイジェリア、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国の12カ国で構成。アンゴラは2023年に脱退を表明。

（井澤壌士）