ウズベキスタン、2023年の貿易額が過去最高に

ウズベキスタン大統領府付属統計庁は1月20日、2023年の同国の貿易統計（速報値）を発表した。ウズベキスタンの貿易額は、前年を23.9％上回る626億ドルと過去最高を記録した。輸出額が244億2,620万ドル（前年比23.8％増）、輸入額が381億4,120万ドル（24.0％増）と、ともに過去最高だった。

貿易赤字も過去最大の137億ドルに膨らんだ。2023年の記録的な金の輸出額（総額82億ドル）を除くと、さらに赤字幅が拡大する。

赤字の拡大には、a.ウズベキスタンが天然ガスの輸出国から輸入国へと転換したこと（2023年6月26日記事参照、注1）、b.自動車の輸入が前年比74.4％増と大幅に増加したこと（注2）、c.ウズベキスタンの主要産品である繊維製品（前年比7.6％減）、非鉄金属（9.9％減）、青果物（4.3％増）の輸出が減少または停滞したことが影響した。

1月18日に開催された2024年の投資、輸出、産業分野における優先事項に関するビデオ会議で、シャフカト・ミルジヨエフ大統領が同国の輸出を毎年少なくとも30％増加させるよう目標を設定した。輸出拡大に向け、輸出管理・技術規則の変更や資金調達のための施策が講じられる予定だ（大統領府ウェブサイト1月18日）。

国際収支上、ウズベキスタンの貿易赤字はウズベキスタンの労働移民による国外からの越境送金の流入によって補われている。中央銀行は2023年の労働移民からの送金額を114億ドルと発表しており、過去最高水準だった2022年の169億ドルから33％減少した。

（注1）統計庁によると、2023年のガス輸出総額は5億2,990万ドル、輸入総額は6億9,490万ドルとなっている。

（注2）ウズベキスタンにおける外国製乗用車の新車販売台数は、2023年に4万6,000台となり、新車市場全体の12％のシェアを占めた（レビュー・ウズ1月17日）。

（ウラジミル・スタノフォフ）