中国関税税則委、対米追加関税対象のうち95品目の適用除外期間を延長

(中国、米国)

北京発

2024年01月05日

中国国務院関税税則委員会は2023年12月22日、米国原産の輸入品に課している追加関税措置について、一部品目の適用除外期間の延長を発表した。95品目(注1)について、2024年1月1日から7月31日まで、米国の通商法301条に基づく措置への対抗措置として課している追加関税措置の適用対象から除外する。対象品目のリストは財政部のウェブサイトPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に掲載されている(注2)。

対象品目には、潤滑油や木材、パルプ、航空機器、医療機器、検査機器などが含まれている。今回の対象品目は、税委会公告2023年第6号に基づき、2023年6月1日から12月31日まで中国の対米追加関税措置の適用除外対象となっていた(2023年5月31日記事参照)。

貿易統計データベースのグローバル・トレード・アトラス(GTA)によると、今回適用除外対象となっている品目のうち、中国の2023年1~11月の対米輸入額上位50位以内に入る品目(HS8桁ベース)は針葉樹化学木材(HS47032100)と光放射(紫外線、可視光線、赤外線)を使用した機器および装置(HS90275090)となっている。

なお、米国通商代表部(USTR)は2023年12月26日、1974年通商法301条に基づき中国原産の輸入品に課している追加関税について、適用除外対象となっている429品目の除外期限を、2023年12月31日から2024年5月31日まで延長すると発表している(2023年12月27日記事参照)。

(注1)対象品目はHSコード8桁ベースだが、8桁以下の商品名称に基づいている品目も含まれる。このため、同一のHSコード(8桁)でも、2つの別の品目として掲載されているものもある。

(注2)これまでに中国が発表した主な対米追加関税適用除外措置と、その延長措置については添付資料を参照。

(亀山達也)

(中国、米国)

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