2023年の国内乗用車新規登録台数、BEVが増加、PHEVは減少

(ドイツ)

ミュンヘン発

2024年01月15日

ドイツ連邦自動車局(KBA)は1月4日、2023年のドイツ国内の乗用車新規登録台数が284万4,609台(前年比7.3%増)と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

燃料別にみると、バッテリー式電気自動車(BEV)が52万4,219台(前年比11.4%増)と増加し、全体に占めるシェアも2022年の17.7%から18.4%に拡大した。他方、プラグインハイブリッド車(PHEV)が17万5,724台(51.5%減)と大幅に減少し、全体に占めるシェアも13.7%から6.2%に低下した。ガソリン車は97万8,660台(13.3%増)、ディーゼル車は48万6,581台(3.0%増)だった。ガソリン車の全体でのシェアは2022年の32.6%から34.4%に拡大したものの、ディーゼル車のシェアは2022年の17.8%から17.1%に縮小した。

主要ブランド別にみると、フォルクスワーゲン(VW)が前年比7.9%増(51万9,089台)で、シェアでは18.2%と最大だった。これに、メルセデス・ベンツが13.7%増(27万7,352台、シェア9.8%)、アウディが15.7%増(24万6,880台、8.7%)、BMWが11.2%増(23万3,160台、8.2%)、シュコダが17.1%増(16万8,561台、5.9%)と続いた。日本メーカーのシェアは、トヨタ自動車(レクサスを除く)が2.6%(7万5,199台)、マツダが1.6%(4万6,413台)、日産自動車が1.1%(3万1,856台)、スズキが0.9%(2万5,121台)、三菱自動車が0.7%(1万9,020台)などだった。

低排出ガス車購入補助金の縮小予定が影響

2023年の新車登録台数に関連して、ドイツ自動車産業連合会(VDA)は1月4日のプレスリリースで、低排出ガス車購入時の助成制度「環境ボーナス(Umweltbonus)」の縮小が予定されていたことの影響に言及外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。PHEVへの助成は2022年末で終了、2024年1月1日以降の補助金縮小が予定されていたため(2022年12月12日記事参照)、特に2023年12月に駆け込みでBEVの新規登録が多かった点を指摘。今後については、連邦経済・気候保護省が2023年12月に発表した12月17日での「環境ボーナス」の突然の終了(2023年12月25日記事参照)は、2024年のドイツ国内の乗用車新規登録台数に影響を及ぼすとの予測を示した。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ)

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