深セン市、乗用車のナンバープレート申請手続きの対象範囲を拡大

中国・深セン市交通運輸局は12月15日、「深セン市乗用車の増加量調整管理実施細則」（以下、細則）の意見募集稿を発表した。現行の細則（2019年1月11日版）の実施期間は2023年12月31日まで。

広東省政府が2023年11月13日に発表した「広東省における消費のさらなる拡大に向けた若干の措置」には、自動車購入管理の最適化などの内容が掲げられている。さらに、深セン市発展改革委員会が2023年9月15日に発表した「深セン市消費促進実施弁法」では、中古車の売買と輸出を支援するといった方針を打ち出した。このような措置や弁法に基づき、深セン市の乗用車の管理政策を最適化するために細則を改正し、意見募集稿を発表した。

意見募集稿における主な改正点は次のとおり。

1. 乗用車のナンバープレート申請（注1）の対象範囲を拡大する。深セン市で勤務し、広東省の「人材優粤カード」のA類またはB類を取得している人材、もしくは同市でビザまたは居留許可を取得してから2年以上、年間で9カ月以上同市に滞在している外国人などが新たに申請対象となる。
2. ナンバープレート抽選で複数回当選しなかった申請者を対象に、段階的に当選率を上げる仕組みを導入する。
3. 中古車の取引指標（注2）の発行対象、申請手続き、使用・監督管理などの要件を明確にし、同指標は中古車（輸出車を含む）の登録手続き時の使用に限定することを義務付ける。

今回の細則に対する意見募集は2024年1月13日まで行う。提出方法は次のとおり。

• 深セン市福田区竹子林紫竹七道16号深セン市交通運輸局知恵交通処（郵便番号：518040、宛先：呉、連絡先：0755-8316-8070）まで提出。もしくは、メールアドレスへの送付となる（wuzj@jtys.sz.gov.cn）。

（注1）中国ではナンバープレートの交付によって、自動車の購入資格を得ることができるが、環境問題の改善や渋滞の緩和などを目的に、一部の市や省では、交付枚数に上限が設けられている。深セン市では年間に8万枚のナンバープレートが用意され、月ごとに配分される。申請者は抽選もしくは競売に参加することで、ナンバープレートを獲得することができる。ハイブリッド車（HEV）と純電気乗用車（BEV）は発給枚数に制限がない。

（注2）中古車の取引指標とは、深セン市の中古車販売企業が同市に登録されている乗用車を買収・移転登録を行う際に使用する指標。

（梁梓園）