オンラインゲームの管理強化方案に関するパブコメを募集

中国国家新聞出版署は12月22日、オンラインゲームに関する包括的な規制案となる「オンラインゲーム管理弁法（草案意見募集稿）」を発表した。意見募集期間は、2023年12月22日～2024年1月22日までとなる。

同弁法は、オンラインゲーム業界の繁栄かつ健全な発展を促進すること、また、未成年者の心身の健康およびユーザーの合法的な権益を守ることが目的とされた。また、未成年の「オンラインゲーム依存」を懸念し、未成年者を対象として、ユーザーIDのレンタル、オンラインゲーム上の通貨やツールに関する取引、オンラインゲームのライブ配信者に対するギフティング（注）などを禁止することなどが含まれた。

また、一般ユーザーに対しては、強制的な対戦を禁止することや、連日ログイン、初めての課金・連続課金などを誘導するリワードを表示してならないこと、チャージできる金額を制限するといった内容が含まれており、過度な利用や高額消費を抑制する目的があるとみられる。

オンラインゲームについては、同署が2021年8月30日、「未成年者のオンラインゲーム依存を防止するための管理強化に関する通知」を発表しており、未成年者のオンラインゲーム利用時間の制限や、全てのゲームユーザーの実名登録・ログインを徹底すること、管理・検査の強化などが打ち出されている（2021年9月13日記事参照）。また、中央精神文明建設指導委員会弁公室など4部門が「オンライン配信ギフティング機能の規制と未成年者の保護の強化に関する意見」を発表するなど、中国は近年、インターネットやゲームなどの分野で未成年者への制限を強化している（2023年8月15日記事参照）。

（注）インターネット上で配信者に対して金銭などを送る行為。金銭を送ることで配信者を応援したり、配信者とコミュニケーションを取ったりすることができる。いわゆる「投げ銭」や「スパチャ」はギフティングの一種。

（龐婷婷）