半導体産業見本市で東北大学が技術をPR

(ドイツ、日本)

ミュンヘン発

2023年12月01日

欧州における主要な半導体関連産業見本市「SEMICON Europa外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が11月14~17日にドイツ・バイエルン州ミュンヘンで開催された。同見本市は、毎年交互に開催されている電子部品製造機器の専門見本市「プロダクトロニカ(productronica外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」と、コンポーネント、システム、アプリケーション専門見本市「エレクトロニカ(electronica外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」に併設されるかたちで開催されている。2023年は、プロダクトロニカの一角に、半導体関連産業の企業が3ホールに分かれてSEMICON Europaに出展した。日本から直接出展した企業・機関は約15社だったが、欧州に進出している多くの日系企業も出展した。主催者によると、SEMICON Europaには8,000人以上が来場し、その75%以上が調達の選定や購買の決定権を有する。

会場では、各企業のほか、ドイツ・ザクセン州、オランダ、ベルギー・フランダース地方、ポーランド・ポメラニア地方などが共同ブースを出展した。中でも、大規模なブースを構え存在感があったのがザクセン州で、35の企業や研究機関が同ブースに参加した。マイクロエレクトロニクス産業が集積するザクセン州では「シリコン・サクソニー」と呼ばれる産業クラスターが形成され、欧州で製造される半導体の3分の1が同州で製造されている。2023年5月にはドイツ半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズが同州で新規半導体工場の起工式を行った(2023年5月8日記事参照)ほか、8月には台湾積体電路製造(TSMC)が同社にとって初の欧州工場を同州に建設する計画を発表している(2023年8月23日記事参照)。

写真 シリコン・サクソニーの大規模ブース(ジェトロ撮影)

シリコン・サクソニーの大規模ブース(ジェトロ撮影)

ジェトロは、2022年のエレクトロニカ(2022年11月29日記事参照)に引き続き、宮城県と連携して、東北大学マイクロシステム融合研究開発センター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのSEMICON Europaへの出展を支援した。同センターは、共同研究のパートナー探しや同センターが研究開発したセンサー類の販路拡大に向け、期間中に商談を行った。今後につながる話がいくつかあり、欧州地域に対する取り組みを継続していきたいとのことだった。

写真 今回で2度目の出展となった東北大学マイクロシステム融合研究開発センターのブース(ジェトロ撮影)

2度目の出展となった東北大学マイクロシステム融合研究開発センターのブース(ジェトロ撮影)

(鷲澤純)

(ドイツ、日本)

ビジネス短信 7d0c0e0edeb551c3