第37回中国植物保護交易会が開催、中国IPG農薬WGが出展
(中国)
上海発
2023年12月01日
中国最大規模の農薬・肥料・農業機械の展示会「第37回中国植物保護情報交換および農薬機器交易会」が11月19~21日、湖北省長沙市の長沙国際会展センターで開催された。同展示会は新型コロナウイルス感染拡大の影響による中断を経て、2020年以来3年ぶりの開催となった。
同展示会では10の展示エリアを設置し、展示面積は11万平方メートルに及び、中国各地から約1,000社が出展し、2万種類以上の商品が展示された。会期中は20万人以上の参加者が来場し、当初予定されていた10万人を大幅に超えた。
ジェトロが事務局を務める中国知的財産問題研究グループ(中国IPG、注)のうち、農薬ワーキンググループ(農薬WG)のメンバー7社が農薬総合エリアに出展し、自社製品を来場者に紹介したほか、ラベルやQRコードによる正規品の見分け方、製品の正しい使用法などを説明した。また、正規品の識別方法を記した冊子を配り、模倣品対策のための啓発活動を行った。
農薬WGのブース来場者122人に対しアンケートを取った結果、約2割が農薬の模倣品を買ったことがあると回答した。商品が本物か模倣品かを見分けるために、正規販売店から購入しているとの回答が最も多く(62.3%)、次いで、偽造防止ラベルの確認(52.5%)、製品パッケージ(20.5%)、自分なりの識別方法(15.6%)となった(複数回答)。
そのほか、出展していた日本の農薬メーカーおよび製品について、知っており使ったことがあると回答した割合が最も多く(68%)、知らない(20%)、知っているが使ったことがない(12%)との回答が続いた。
農薬WGでは、これまでにも展示会への出展のほか、中国行政当局に真贋(しんがん)を判別するポイントを説明するセミナーを開催するなど、消費者と行政当局の双方に模倣品判別の啓発活動を実施している。
(注)中国IPGは、中国における適切な事業環境の実現を通じた日中経済交流および日中友好関係のさらなる発展に資するため、中国において事業展開を行う日系企業および団体が主体となり、多角化する知的財産問題の解決に向けた取り組みを行うことを目的とした組織。
(許蓓莉)
(中国)
ビジネス短信 16d0d6d8b0a95014