中国進出韓国企業の景況感、第3四半期も依然として低水準

(韓国)

ソウル発

2023年11月02日

韓国産業研究院(KIET)、中国韓国商会、大韓商工会議所(北京事務所)は1017日、「中国進出韓国企業景気実態調査、2023年第3四半期(79月)の現況と第4四半期の展望」を発表した(注1)(2023年10月4日記事参照)。

同発表によると、第3四半期の景況感BSIBusiness Survey Index、注2)は全業種平均が80で、2021年第4四半期以来の、最も高い数値となった(添付資料表1参照)。しかし、依然として基準値の100を下回っており、「悪い」と回答した企業の方が多かった。企業規模別では、大手企業の景況感BSI94、中小企業が78となり、業種別では自動車が同110と最も高かった。一方で、売上高BSIの全業種平均は91で、2021年第4四半期の後では初めて90を超えた(添付資料表2参照)。企業規模別では、大手企業の売上高BSI97、中小企業が90で、業種別では自動車が123、金属・機械が110100を上回った。なお、2023年第4四半期の展望は、景況感BSI87、売上高BSI95となった。

経営上の問題点については、「現地需要の不振」と回答した企業の割合が38.3%と最も高く、「輸出の不振」(16.5%)、「競争の激化」(14.8%)、「人材難/人件費上昇」(7.4%)と続いた(添付資料表3参照)。特に、「現地需要の不振」は2023年第2四半期調査の30.7%から約8ポイント上昇しており、中国進出韓国企業が現地での販路拡大・開拓に苦戦していることがうかがえる。

(注1)調査期間は20239122日、回答企業数は230社。回答企業の業種別割合は、電気・電子19.1%、自動車13.5%、金属・機械13%、化学13%、繊維・衣類13%、その他製造業13%、流通業15.2%。企業規模別割合は大企業14.3%、中小企業85.7%。

(注2BSIは景況判断指数。当該アンケート調査は「良い/増加」「普通/不変」「悪い/減少」の3つの回答で構成しており、「良い/増加」から「悪い/減少」の回答企業数を引いた数を回答企業数で割り、それに100を掛けてから100を足した数でBSIを算出している。指数が100を超えた場合、「良い/増加」の回答が多いこと、100未満ならばその反対を意味している。

(李海昌)

(韓国)

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