日ベトナムのピッチイベント開催、ベトナム企業がダブル受賞

(ベトナム、日本)

ハノイ発

2023年11月15日

ジェトロと経済産業省は11月3日、在ベトナム日本大使館、ベトナム計画投資省、国家イノベーションセンター(NIC)との共催で、オープンイノベーション創出を後押しする「イノ(Inno)・ベトナム・ジャパン・ファストトラック・ピッチ2023」(Inno)をハノイ市内で開催した。西村康稔経済産業相やグエン・チー・ズン計画投資相をはじめ、両国やASEAN各国の企業・政府関係者約350人(会場240人、オンライン110人)が参加した。Innoは、8月に開催したローンチイベント(2023年9月4日記事参照)で解決策を募った6つのチャレンジ(事業課題)に対する96件の応募から登壇企業を選抜。4カ国のスタートアップなど12社(ベトナム7社、日本3社、シンガポール1社、インド1社)がプレゼンテーションをし、チャレンジを提示した日本企業とベトナム企業(チャレンジオーナー)6社からの質疑に応答、意見交換をした。

イベント終盤にはチャレンジオーナー賞や、ジェトロとNIC、参加者の投票で選出するオーディエンス賞を発表。ポッドキャスト配信などのメディアプラットフォームを運営するベトナムスタ-トアップのベトセトラ(Vietcetera Media)がスマートシティー向けにオンラインとオフラインを融合させた地域コミュニティー構築事業を提案し、チャレンジオーナー賞とオーディエンス賞をダブル受賞した。また、独自の溶媒抽出技術による電気自動車(EV)のリチウムイオン電池のリサイクルを提案した日本原子力研究開発機構(JAEA)発のスタートアップのエマルションフローテクノロジーズなどがチャレンジオーナー賞を受賞した(添付資料表参照)。

今後はチャレンジオーナーと登壇企業間で協議を深め、互いの知見とリソースを活用した事業化検討を進める予定だ。

ジェトロの仲條一哉理事は「各チャレンジはベトナムが解決策を必要とする難問だが、それらに対する提案はいずれも素晴らしかった」と総括。NICのブー・クオック・フイ所長は「Innoを契機にベトナムと日本のイノベーション分野の協業がますます進むことを期待する」と述べた。

写真 開催機関と登壇企業による集合写真(ジェトロ撮影)

開催機関と登壇企業による集合写真(ジェトロ撮影)

写真 登壇企業による事業提案(ジェトロ撮影)

登壇企業による事業提案(ジェトロ撮影)

写真 受賞した登壇企業のベトセトラ関係者(写真中央、ジェトロ撮影)

受賞した登壇企業のベトセトラ関係者(写真中央、ジェトロ撮影)

(萩原遼太朗)

(ベトナム、日本)

ビジネス短信 3ebf7c16e5bffa76