山東省最大規模の日中ビジネス交流会「対話山東」、東京で開催
(中国、日本)
青島発
2023年10月19日
山東省政府、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)、ジェトロが共催する、山東省にとって最大規模の日中経済交流イベント「対話山東-日本・山東産業協力交流会」(以下、交流会)が10月10日に東京で開催された。
第4回となる今回は、新型コロナウイルス関連の規制緩和を受け、移動の利便性が高まったこともあり、初の日本での開催となった。山東省が組織した100人以上の訪日団を含め、日中合わせて400人以上が参加した。
海を隔て日本と韓国に面する山東省は、従来から両国との関係を重視している。交流会もそのような背景に基づき開催された。さらに、10月13日には、中韓経済交流イベント「対話山東-韓国・山東産業協力交流会」も開催された(2023年10月18日記事参照)。
今回の交流会では、山東省政府の鄧雲鋒副省長が基調講演を行い、同省を日中経済貿易協力の橋頭堡(きょうとうほ)として、引き続き日本との協力を深化させ、その協力のレベルを全面的に高めるとした。それに向けて、双方間における(1)貿易規模のさらなる拡大、(2)産業マッチングのさらなる深化、(3)良好な交流の雰囲気のさらなる醸成、といった面での提案がなされた。
日本側の講師であるキヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹は、「日中連携における新たなチャンス」と題して講演した。講演の中で、中国市場は多様かつ変化が速い一方で、得られる収益も大きく、リスクを伴う大胆かつ迅速な判断が求められると紹介があった。このため、グローバル企業のトップは中国を頻繁に視察し、市場ニーズの変化をタイムリーに把握する努力を継続していると示唆した。
交流会では、多くの来賓が参加し、山東省のシルバー産業の紹介、濱州市のプロモーション、中国企業に向けた日本側の提携ニーズやビジネスチャンスの紹介など、さまざまなテーマでの講演が行われた。また、プロジェクトの調印式、訪日中国企業とのマッチング商談会、立食形式での交流会、といった一連の行事が盛況のうちに開催された。
会場の様子(ジェトロ撮影)
(吉川明伸)
(中国、日本)
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