中韓経済交流イベント「対話山東」、ソウルで開催

(中国、韓国)

青島発

2023年10月18日

韓国ソウル市で10月13日、中国山東省政府と中国国際貿易促進委員会(CCPIT)、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)主催による「対話山東-韓国・山東産業協力交流会」が開催された。

CCPIT山東省委員会の発表によると、山東省は100人余りの代表団を組織して訪韓し、双方の政府部門や貿易促進機関、商会・協会、研究機関、企業代表300人余りが同イベントに参加したという。

会議では、邢海明駐韓中国大使、KOTRAの李知炯副社長がリアルで、CCPITの張少剛副会長がオンラインでそれぞれあいさつし、山東省政府の鄧雲鋒副省長が基調講演を行なった。

邢大使はあいさつで、両国国民の所得と消費レベルの向上に伴い、医療養老ヘルスケア、グリーン低炭素、現代農業、越境ECなどの分野で協業の余地が拡大していることに触れた。KOTRAの李副社長は、山東省は一貫して韓国企業の主要な投資先、中国での韓国製品の集散地で、双方は共同でサプライチェーンと産業チェーンの安定を守るべきであり、山東省と韓国は医療や保健、文化などの分野で大きな協業のポテンシャルがあり、同省が中国と韓国の関連分野協業のモデルケースになることを期待するとした。

また、山東省民生庁庄厳庁長から、同省の養老事業の発展状況と韓国に対する協業ニーズについて説明があった。同省威海市の鄧勇介副市長は、韓国企業が同市と協力するメリットを紹介し、次世代IT、新医薬、医療機械、先進的設備やスマート製造、新エネルギーの産業などでの協業への期待を示した。

このほか、同イベントの期間中、韓国中小企業振興公団、韓国貿易協会、仁川商工会議所、韓国中国経営研究所、韓国華人華僑連合総会、韓国技術ベンチャーキャピタル財団、新韓銀行など、関連する商会・協会、金融機関、研究機関の代表や、医療養老ヘルスケア、農業食品、軽工業といった分野の130社余りの中国、韓国企業とマッチング商談が行なわれた。成約見込み件数は70件余り、見込み金額は17億7,300万元(約354億6,000万円、1元=約20円)になった。そのうち、威海北洋電気集団による医療電子プロジェクトなど8つの共同プロジェクトが調印され、契約金額は8,000万元に上った。プロジェクトは医療養老ヘルスケア、人工知能(AI)、農業食品、生分解性材料などの分野に及んだとしている。

(赤澤陽平)

(中国、韓国)

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