ホンダ、GMとの量販価格帯EVの共同開発中止を発表

(米国、日本)

ニューヨーク発

2023年10月26日

ホンダの三部敏宏取締役代表執行役社長はブルームバーグのインタビュー(10月25日)で、米国のゼネラルモーターズ(GM)と共同開発する量販価格帯の電気自動車(EV)の市場への投入計画を中止すると明らかにした。両社は2020年9月に北米における先進技術領域分野での戦略的アライアンスを発表し(2020年9月4日記事参照)、2022年4月には、今回中止となる量販価格帯の車両開発も共同で行うと発表するなど、アライアンスの対象を広げていた(2022年4月6日記事参照)。なお、2024年初頭に北米で発売開始予定のバッテリー式EV(BEV)「プロローグ」の共同開発を含め、両社の包括的な協業体制は継続される。

当初の計画では、販売価格をGMのシボレー「エクイノックスEV」(2023年販売予定価格は3万ドル程度)未満に設定し、米国で最も売れているスポーツ用多目的車(SUV)タイプのEVのテスラ「モデルY」などとは異なる低価格帯の車両を市場に投入することとなっていた。今回の見直しの理由に関し、三部社長は「コストや商品性を考えて、この段階ではビジネス化は難しいと判断した」と述べている(ブルームバーグ10月25日)。

(大原典子)

(米国、日本)

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