中央アジア+米国サミット、鉱物・エネルギー分野中心に関係強化

(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、米国)

タシケント発

2023年09月29日

中央アジア5カ国の首脳とジョー・バイデン米大統領による首脳会議が9月19日、米国ニューヨーク市で開催された。中央アジア5カ国と米国の「C5+1」形式での首脳会議は史上初となる(2023年9月27日記事参照)。

会議では、経済協力、特に貿易・投資問題、中部輸送路(2022年5月26日記事参照)の開発、中央アジア域内協力、気候変動などの環境問題対策(グリーンアジェンダ)の推進、中央アジア地域での重要な鉱物資源開発に向けた対話スキームの確立などについて議論を交わした。また、既存の外相レベルのC5+1会議を補完する民間セクターによるビジネス対話の創設も米国側が提案した。10月には、包括的で持続可能な経済発展に向け、C5+1諸国がとるべき具体的な行動について議論するC5+1閣僚級会議の開催も予定されている。

ビジネス面では、ウズベキスタン大統領府が米国のエアープロダクツ・アンド・ケミカルズとの間でウズベキスタン向けの100億ドル投資計画で合意に達したと発表した(大統領府ウェブサイト9月19日)。同社は、2022年8月にウズベキスタンのエネルギー省とサウジアラビアのACWAパワーとの間で締結された、ウズベキスタンでのグリーン水素の研究開発と生産に関する協力の枠組みに参加している(2022年8月29日記事参照)。また、2023年5月には、カシカダリヤ州の天然ガス液化プラントのウズベキスタンGTLの工業用ガス製造ユニット3基を10億ドルで購入する契約を締結している。

写真 エアープロダクツ・アンド・ケミカルズが入居するビル(タシケント市、ジェトロ撮影)

エアープロダクツ・アンド・ケミカルズが入居するビル(タシケント市、ジェトロ撮影)

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、米国)

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