8月の自動車販売、前年同月比8.4%増、輸出は好調維持
(中国)
上海発
2023年09月14日
中国自動車工業協会(CAAM)が9月11日に発表した8月の自動車販売台数は前年同月比8.4%増の258万2,000台、生産台数は同7.5%増の257万5,000台だった。輸出は引き続き好調を維持し、同32.1%増の40万8,000台となった。8月の自動車市場について、CAAMは「乗用車と商用車の生産・販売とも増加し、新エネルギー車(NEV)の販売と輸出は依然として好調を維持した」と説明した。
販売台数の内訳は、乗用車が227万3,000台(前年同月比6.9%増)、商用車が31万台(20.0%増)だった。新エネルギー車は84万6,000台(27.0%増)となり、自動車販売台数全体に占める割合は32.8%と拡大し続けている。新エネルギー車の内訳は、電気自動車(BEV)が59万7,000台(14.4%増)、プラグインハイブリッド車(PHV)が24万9,000台(72.8%増)、燃料電池車(FCV)が200台(30.6%減)だった。
1~8月の累計自動車販売台数は1,821万台(8.0%増)、生産台数は1,822万5,000台(7.4%増)だった。販売台数の内訳をみると、乗用車は1,564万3,000台(6.7%増)、商用車は256万8,000台(16.4%増)だった。新エネルギー車は537万4,000台(39.2%増)で、自動車販売台数全体に占める新エネルギー車の割合は29.5%となった。
1~8月の累計自動車輸出台数は294万1,000台(61.9%増)だった。上位5社は上海汽車(66万7,000台)、奇瑞汽車(55万8,000台)、テスラ(23万5,000台)、長安汽車(23万1,000台)、吉利汽車(21万3,000台)の順となっている。伸び率では、BYDが前年同期比7.5倍(12万5,000台、8位)、奇瑞汽車が2.2倍、長城汽車が95.5%増(18万2,000台、6位)と高い伸びを示した。
CAAMは税関の統計に基づき、1~7月の国・地域別自動車輸出台数も発表した。ロシアが最も多く(46万4,000台)、メキシコ(22万4,000台)、ベルギー(14万9,000台)、オーストラリア(13万6,000台)、サウジアラビア(12万台)の順となっている。新エネルギー車の輸出先上位3カ国はベルギー、英国、タイだった。
今後の自動車市場について、CAAMの許海東副総工程師は「上半期の状況をみると、2023年の自動車市場の目標値として掲げていた新車販売台数2,667万台(3.0%増)を上回る可能性がある(2023年6月16日記事参照)。自動車の輸出は非常に好調で、商用車の販売台数も予想どおりに増加している。下半期の販売台数は前年を上回るだろう」と述べた(「中国汽車報」9月12日)。
(宋青青)
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