2024年度の商品バランスシステム、前年と同様の手続きが必要

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年09月15日

ジェトロは9月6日、2024年度の商品バランスシステム(注)の実施予定について、インドネシア経済担当調整府にヒアリングをおこなった。ヒアリングの結果、前年と同様のスケジュールで申請手続きが求められることが分かった。

経済担当調整府の担当者によると、「2024年度の商品バランスシステムの制度運用は、鉄鋼製品など一部協議中の品目もあるものの、基本的に2024年1月1日に開始される予定。運用手順は前年度と同様、かつ大統領規定2022年第32号から法令の変更は発生してない。また、前年度実施した外部向け説明会(2022年9月27日記事参照)の開催予定もない」とのことだった。

需要提案の申請期限などに留意

ヒアリングの結果、大統領規定2022年第32号を参考に、ジェトロで今後の日程を作成したところ、下記のとおりと考えられる。特に1.需要提案の申請は、在インドネシア日系企業自身で漏れがないよう9月末まで申請を完了する必要がある。

  1. 需要提案の申請:2023年9月
  2. 需要計画の決定:2023年10月
  3. 供給計画の決定:2023年10月
  4. 商品バランスの決定:2023年12月第1週
  5. 輸出入の開始:2024年1月

商品バランスシステムは、インドネシア政府が進める国産化政策の一環として、また実質的には新たな輸入管理政策として機能するものとされる。法令で定められた期限内に需要提案の申請などを行わなかった場合、今後の輸入許可取得にあたって深刻な支障が出る可能性があることから、注意が必要だ。

(注)商品バランスとは、一定期間の国内需要と国内外の供給の情報を記載したデータのことであり、商品バランスシステムは、輸出入における許可の簡素化と透明化、輸出入政策の基本資料、投資事業や雇用の確実性の担保、工業利用のための原材料や補助材の在庫保証などを目的に商品バランスを利用した枠組みを指す(2022年8月16日記事参照)。

(中沢稔、ティアラ・ダルマシャンティ)

(インドネシア)

ビジネス短信 5a908179a24ec9d1