ASEAN、FTA関税率検索ツール「ASEANタリフ・ファインダー」を発表

関税率を無料で検索できる「ASEANタリフ・ファインダー（Tariff Finder）」が8月19日、インドネシアのスマランで開催された第55回ASEAN経済相会合（AEM）で発表された。貿易円滑化を促進するために設計されたオンラインツールとなっており、オーストラリア政府の支援によって開発された。

中小零細企業（MSME）をはじめとするASEAN域内の企業はASEAN Tariff Finderを通じて、ASEAN物品貿易協定（ATIGA）、ASEAN＋1 FTA、地域的な包括的経済連携（RCEP）協定、ASEAN加盟国が締結している2国間FTAなど、特恵関税率などの最新関連情報を入手できる。

FTA関税率以外にも、160カ国以上のMFN税率（WTO協定税率）や輸入手続き、必要書類などを同サイトから調べることができる。ASEAN事務局はYou tube上に解説動画を掲載している。

カオ・キムホンASEAN事務総長は「第15回ASEAN事務総長とASEAN日本人商工会議所連合会（FJCCIA）との対話」で、在ASEAN日系企業に同ツールの積極的な活用を呼び掛けた。また、同ツールに関して、日系企業からASEAN事務局へのフィードバックにも期待を示している。

（北見創）