湖北省で省政府と外資系企業との座談会開催
(中国)
武漢発
2023年08月21日
王忠林湖北省党委員会副書記兼省長は8月15日、外資系企業の状況を調査するため、外資系企業を集めて、中国・湖北省武漢市で座談会を開催した。
座談会では、ボッシュ(ドイツ)、丸紅、ZF(ドイツ)、ロレアル(フランス)、シノプシス(米国)、チャロンポカパングループ(タイ)などの外資系企業が発表を行った。これらの企業は発表の中で、湖北省のビジネス環境整備の成果を評価した上で、対外開放のさらなる拡大、科学技術のイノベーション強化、人材育成、政策支援に対して意見表明、提案を行った。また、湖北省商務庁は、7月に発表した「外資系企業による投資の拡大、安定、質の向上を促進することに関する若干の措置」についての説明を行った。
王氏は、これらの発表を聞いた後、外資系企業が湖北省の経済や社会発展に貢献していることに感謝を述べた上で、投資促進の強力な推進、ビジネスやサプライチェーンを通じた湖北省への投資誘致、大企業や有力企業の誘致、大規模展示会の開催など、重要な経済貿易活動などによって、さらに多くの外資系企業を定着させる必要があると強調した。ほかにも、王氏は、自由貿易試験区や総合保税区、開発区などのプラットフォーム機能の強化、サービス保障の強化、法に基づいた外国企業の権利と利益の保護、市場アクセスの改善、人材などの支援、技術開発や減税、コスト削減に関する政策の実施、政府と企業の間のコミュニケーションメカニズムの健全化についても言及した。
中国で進む外国企業の誘致促進
中国は最近、外国企業の誘致に積極的な姿勢を見せている。中国・国務院は8月13日、各省・自治区・直轄市などに外国企業の投資に関する環境改善や誘致強化を促すため、「外商投資環境のさらなる最適化と外商投資誘致の強化に関する意見」(以下、「意見」)を発表している(2023年8月15日記事参照)。この中には、外資系企業のための地方政府との円卓会議制度の確立と改善についても言及されており、地方政府と外資系企業との間の連携および調整メカニズムを確立・改善するとしている。
今回の座談会でも、王氏は「意見」について触れており、「意見」の内容をしっかり実施することで、ビジネス環境改善のためのサービスを引き続き強化し、外資誘致を継続し、ハイレベルな開放を通じた質の高い発展を促進するとしている。
(楢橋広基)
(中国)
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