GM傘下のクルーズ、米南東部で自動運転車のテスト走行開始

(米国)

アトランタ発

2023年08月18日

米国自動車メーカーのゼネラルモーターズ(GM)の子会社で自動運転技術を開発するクルーズは、米国南東部各地で自動運転のテストを開始した。同社の発表によると、テスト走行は7月から8月にかけて、フロリダ州マイアミ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますテネシー州ナッシュビル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますジョージア州アトランタ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで相次ぎ開始された。

クルーズの自動運転配車サービスは通常、テスト車両で新市場に参入し、運転手同乗の上でテスト走行を行い、最終的には、運転手を必要としない完全自動運転に移行する。配車サービスの提供に当たっては、同社の従業員が利用した後、サービスを申し込んだ一般ユーザーが利用できるようにしている。サービスエリアや時間帯は限定的に始まり、徐々に拡大していく傾向にある(テッククランチ727日)。

同社の自動運転配車サービスに向けた取り組みは、サンフランシスコで始まり(2022年6月7日記事参照)、アリゾナ州フェニックス、テキサス州オースティン、ダラス、ヒューストンと、西海岸や南西部で拡大してきた。サンフランシスコ(注)、フェニックス、オースティンでは、完全自動運転車による配車サービスが既に提供されている(2023年6月1日記事2023年8月14日記事参照)。ヒューストンとダラスでは、運転手が同乗する監視付きテストを行っており、完全自動運転車による一般ユーザー向けの配車サービスが間もなく開始される予定だという(テッククランチ720日)。

クルーズは現在、GM「シボレー・ボルトEV」を使用して、自動運転タクシーのテストを行っており、サービスエリアを着実に拡大している。一方で、米国運輸省道路交通安全局が202212月に公表した調査結果では、「クルーズの自動運転車両は不適切な急ブレーキをかけたり、動かなくなったりする可能性がある」と指摘されている。

(注)クルーズは、サンフランシスコの限られた地域で、午後10時から翌日午前6時まで、運転手の同乗なしで有償配車サービスを提供することや、サンフランシスコ全域で運転手が同乗する有償配車サービスを随時提供すること、サンフランシスコ全域で運転手の同乗なしで無償配車サービスを随時提供することが許可されていた。

(吉田祥子)

(米国)

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