上半期の日本から中東への輸出額は前年同期比36.5%増、輸入額は7.2%減

(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、カタール、クウェート、日本)

調査部中東アフリカ課

2023年07月20日

財務省が7月20日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした2023年上半期の貿易統計の速報値によると、日本から世界向けの輸出額は前年同期比3.1%増の47兆3,539億円、日本の世界からの輸入額は同0.7%増の54兆3,143億円となった。

そのうち中東(注)への輸出額は前年同期比35.6%増の1兆6,472億円だった。品目では、乗用車が最大で、同55.2%増の7,787億円(27万6,521台)、次いで、バス・トラックが同24.6%増の1,383億円(6万348台)だった。自動車が高い伸びを示しており、輸送用機器の合計が全体金額の約6割を占めた。その他、鉄鋼、自動車の部分品、原動機、ゴム製品、ポンプ・遠心分離機、建設用・鉱山用機器の順で輸出額が多かった。国別では、アラブ首長国連邦(UAE)が前年同期比31.3%増の6,411億円、サウジアラビアが同48.6%増の4,141億円、クウェートが同54.6%増の1,341億円、カタールが同38.1%増の1,026億円だった。

中東からの輸入金額は、前年同期比7.2%減の6兆3,279億円だった。品目では、原油および粗油が最大で、前年同期比5.9%減の5兆1,108億円(7,088万キロリットル)で、同品目の世界全体の輸入額の96.3%を占めた。石油製品の揮発油が同3.2%増の5,756億円(892万キロリットル)、液化天然ガス(LNG、274万トン)が同20.4%減の3,157億円と続いた。これらの鉱物性燃料の合計が中東からの輸入額の95.6%を占めた。国別では、UAEが2兆4,200億円で最大、次いで、サウジアラビアが2兆2,893億円、クウェートが6,478億円、カタールが6,231億円だった。

岸田文雄首相は7月16日から19日の日程で、中東での貿易額の多いサウジアラビア、UAE、カタールを歴訪し、2国間の経済関係強化を打ち出している(2023年7月19日7月20日7月20日記事参照)。

(注)財務省貿易統計での定義では、イラン、イラク、バーレーン、サウジアラビア、クウェート、カタール、オマーン、イスラエル、ヨルダン、シリア、レバノン、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメン、ヨルダン川西岸とガザの14カ国・地域を指す。

(井澤壌士)

(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、カタール、クウェート、日本)

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