ジェトロ、タイのファミリービジネスセミナー開催

ジェトロは6月8日、サシン経営大学院日本センター（注）と共催で、タイのファミリービジネスと日本企業の連携の可能性セミナーを開催した。

タイを中心とした東南アジアでビジネスを展開していく際に、合弁相手や提携先企業がファミリービジネスを展開している事例が多い。サシン経営大学院教授で、同大学院日本センター長の藤岡資正氏は「日本の上場企業の53％がファミリービジネス企業なのに対し、タイの上場企業では75％がファミリービジネス企業で、タイはファミリービジネス企業の経済に与えるインパクトが日本よりも大きい」と指摘した。

サイアム・セメント・グループ（SCG）の元最高経営責任者（CEO）のバロン・イスラセナ・ナ・アユディヤ氏は「日本企業との合弁事業の歴史や日本の手法を活用しながら、組織の生産性向上の取り組みを行ったこと」を説明した。

こうしたファミリービジネス企業と事業を展開する上で、日本企業が考えるべきこととして、バンコック銀行執行副頭取の小澤仁氏は「タイ社会への理解の必要性、タイで生き残るために本音で話せるパートナーと新事業での協業の必要性」を強調した。

（注）タイのチュラロンコン大学（国立）の経営大学院。

（亀田周）