第1四半期GDP上昇率は前年同期比2.3％と成長鈍化

ナイジェリア国家統計局（NBS）は5月24日、2023年第1四半期（1～3月）の実質GDP成長率を前年同期比2.3％と発表した（添付資料表参照）。前年同期は3.1％、前期は3.5％を記録しており、成長率の低下はナイラ紙幣の不足による混乱が原因とされる（2023年2月16日記事参照）。

石油を含む鉱業部門の成長率は前年同期比マイナス4.0％で、2020年第2四半期以降12期連続のマイナス成長となった。一方、NBSによると、当期の産油量は日量151万バレル（コンデンセートを除く）で、前期の134万バレルよりも回復基調が見られた。

非石油部門の成長率は前年同期比2.8％で、中でも金融・保険（21.4％）、情報通信（10.3％）が経済成長を牽引した。石油精製は前年同期比マイナス35.8％と停滞しているが、2023年5月22日にアフリカ最大の製油所かつ世界最大のシングルトラック製油所である、ダンゴテ製油所の落成式が開催された（2023年5月11日記事参照）。ダンゴテ・グループは8月には精製品の販売を開始すると発表しており、第3四半期以降、石油精製分野が急成長する可能性がある。

（馬場安里紗）