燃料補助金廃止に反対のストを回避、継続協議へ

ナイジェリア労働組合会議（Trade Union Congress：TUC）とナイジェリア労働会議（Nigeria Labour Congress：NLC）は、燃料補助金の廃止（2023年6月2日記事参照）に反対して、6月7日からのストライキを予告していたが、いったん見送ることになった。ストライキ中止の決定は6月5日、連邦政府と労働組合を仲介したフェミ・グバジャビアミラ下院議長が明らかにした。また同日、国家産業裁判所は、ストライキ中止を訴えた連邦司法長官事務所の申し立てに対し、6月19日まで審理を延期するとともに、TUCとNLCにストライキの暫定停止命令を発出した。

今回のストライキ回避に当たり、連邦政府とTUC、NLCは以下の項目を検討するべく、6月19日に再交渉するとしている。

1. 賃上げや賞与の検討と実施のための合同委員会の設置
2. 世界銀行が融資する現金給付制度（2023年4月14日記事参照）のレビューと、低所得者の包摂
3. 2021年にTUC、NLCと合意した圧縮天然ガス変換プログラムの再開
4. 教育の効果的な提供を妨げている問題の見直しとその解決
5. 国営製油所の改修工事を完了させる枠組みづくり
6. 国内の道路網と鉄道網の維持と拡張に対する政府の枠組みづくり
7. その他、連邦政府に対するTUCの全ての要求について、合同委員会で評価すること

（マイケル・アヌーサ、奥貴史）