商船三井、米ルイジアナ州でのクリーンアンモニア生産・輸送プロジェクトに出資

(米国、日本)

ヒューストン発

2023年06月16日

海運大手の商船三井は6月15日、米国の水素・アンモニアプロジェクト開発会社のクリーン・ハイドロジェン・ワークス(CHW)がルイジアナ州で推進するクリーンアンモニア生産・輸送プロジェクトに関し、運営するアセンション・クリーン・エナジー(ACE)に商船三井の米国子会社を通じて出資したと発表した。

発表によると、同プロジェクトは、ルイジアナ州アセンション郡で天然ガスを主原料に年間720万トンのクリーンアンモニアを生産し輸出する計画だ。プラント建造や港湾設備の建設などにかかる総額として、75億ドルの総プロジェクトコスト費用を想定している。生産したクリーンアンモニアは商船三井などのアンモニア輸送船で輸出する予定という。

生産するクリーンアンモニアは、安全・安価な低・脱炭素燃料を必要とする海運や電力、鉄鋼業のエネルギーとして貢献することが期待されている。商船三井は同プロジェクトへの出資参画を通じて、上流から下流までクリーンエネルギーのサプライチェーンに貢献するという。また、同社はエネルギーシフトの大きな流れに積極的に対応し、自社のみならず、社会からの温室効果ガス(GHG)排出削減にも貢献すべく、グループ総力を挙げてクリーンエネルギー事業に取り組む方針だ。

米国での商船三井の最近の脱炭素化取り組みには、3月のアンモニア発電スタートアップの米アモジ―と提携発表(2023年3月24日記事参照)、5月のエネルギー分野で脱炭素技術を持つスタートアップへの投資を目的とした米国の新会社エム・オー・エル・スウィッチの設立(2023年6月1日記事参照)などがある。

(沖本憲司)

(米国、日本)

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