世界最大規模の海洋開発技術会議・展示会「OTC 2023」開催、2022年の来場者を超え3万人来場

(米国、世界)

ヒューストン発

2023年05月09日

世界最大規模の海洋開発技術会議・展示会「OTC 2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が5月1~4日、米国ヒューストン市内のNRGセンターで開催された。主催者によると、3万1,000人以上が来場した。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年5月に開催された際の来場者数5万9,200人には及ばなかったが、完全対面方式で実施された2022年の2万4,000人を超えた(2022年5月10日記事参照)。過去数度、来場経験のある日系企業の参加者は「昨年よりもさらに活気が増している印象」「部品や材料の供給依頼や、新しいビジネスでの協業など前向きなビジネスの話が多く、手応えがあった」と語った。

OTCは1969年から続く、海洋石油ガス開発関連技術を対象とした会議と展示会からなるイベントで、13の産業団体と学会の支援の下で開催されている。ただし、近年は、洋上風力発電や太陽光発電、水素利用などオフショアの新たな技術について議論するプログラムが増えてきている。

「OTC 2023」では、参加者の多くが、海洋石油ガス開発に関連する新技術の論文発表会のほか、石油ガス産業の温室効果ガス削減やデジタル化への取り組みに関する講演、展示会などに出席した。日本舶用工業会(JSMEA)が取りまとめるジャパンパビリオンにはダイハツディーゼル、大同特殊鋼、日本製鉄、JFEスチール、日本海事協会、ハイボット、白山工業、商船三井、オメガシミュレーション、富士貿易、シンコーが出展し、日本製のオフショア関連製品のPRを行ったほか、来場した世界各国の海洋石油ガス関係者らと情報交換を行った。ジェトロはジャパンパビリオン来場者に、現地の海洋石油ガス開発と海事産業動向に関する情報提供などで支援した。

OTCは、新型コロナ禍の影響で2020年は中止、2021年は例年の5月から8月にずらし、また初の試みとして、対面での参加に加え、バーチャルでも参加可能なハイブリッド方式で開催された(2021年8月24日記事参照)。

写真 ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

(沖本憲司)

(米国、世界)

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