サウジアラビア中央銀行が政策金利を引き上げ

(サウジアラビア)

リヤド発

2023年05月09日

サウジアラビア中央銀行(SAMA)は5月3日、金融市場の安定化を図るため、政策金利を0.25ポイント引き上げ、5.75%とすることを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。金利引き上げは、米国連邦準備制度理事会(FRB)が5月2~3日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で目標金利を0.25ポイント引き上げたことを受けたものだ(2023年5月8日記事参照)。

サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、カタールなど湾岸地域のほとんどの通貨はドルペッグ制になっているため(注)、金融政策は基本的に米国と連動する枠組みとなっており、米国の金利動向を追随する傾向にある。そのため、今回、湾岸諸国のほとんどの中央銀行が、FRBの利上げ決定に伴い、主要金利を引き上げた。

FRBは、金利の継続的な引き上げがインフレを抑制するとみており、2022年3月以降10回連続となる利上げを実施しているが、今回は、今後の利上げを停止する可能性について示唆した。

(注)サウジアラビア・リヤルは1986年以降、1ドル当たり3.75リヤルで固定されている。

(位田陸)

(サウジアラビア)

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