ASEAN中国FTA 3.0に向けた第2回交渉が実施

タイ商務省貿易交渉局（DTN）は4月13日、ASEAN・中国の自由貿易協定（ACFTA）のアップグレード（ACFTA 3.0）に向けた第2回交渉を4月10日から12日にかけてバンコクで開催したことを明らかにした。中国とASEAN加盟国は2024年内に交渉を妥結することを目標としている。

DTNによると、ACFTA 3.0では、既存のACFTAよりも、さらなる市場アクセス（貿易自由化）と投資の自由化が見込まれるという。また、そのためのガイドラインが策定されるという。

加えて、「サプライチェーン連結性の強化」と、中国・ASEAN間の貿易活動を環境に配慮した内容へ進化させる「グリーン経済の開発」、デジタル経済協力の下での「電子形式での貿易・経済の拡大」などといった新たな分野での協力についても、協定内に盛り込まれる見込みだ。

DTNによると、新たな分野での協力を深めるに当たり、中国とASEANの相互理解と知識共有が必要となるため、中国政府はセミナーやワークショップ、キャパシティービルディング、資金拠出といったASEANでの活動支援を表明したという。

（北見創、シリンポーン・パックピンペット）