三菱電機インド、コンピュータ数値制御の販売・技術サポートを拡大

(インド、日本)

ベンガルール発

2023年04月27日

三菱電機インド(Mitsubishi Electric India)は4月21日、コンピュータ数値制御(CNC)の販売・技術サポートを拡大することを目的に、カルナータカ州ベンガルール近郊の工場内に開設したテクノロジーセンターの開所式典を行った。

三菱電機インドの本社はハリヤナ州グルグラムにあるが、マハーラーシュトラ州プネにファクトリーオートメーション(FA)部門、ベンガルールにCNC部門を有する。同社は2022年6月にFA制御システム製品の新工場をプネに建設することを発表したが、CNC部門についても、この度、既存のベンガルール工場の隣接地に新たな用地を確保し、修理サービスや技術サポートに対応するテクノロジーセンターを拡張した。

インド国内では、ナレンドラ・モディ首相が2014年に掲げた「メーク・イン・インディア」(Make in India)政策により、製造業振興策を打ち出してきたが(2018年3月30日記事参照)、同首相が2020年に発表した「自立したインド」(Self Reliant India)のスローガンの下(2020年5月14日記事参照)、同政策はさらに強化されており、近年、国内の工作機械市場は大きく拡大している。地場の工作機械メーカーはもちろん、日本のヤマザキマザックが金属部品の切削加工に使うマシニングセンター(MC)の新工場をプネに、ブラザー工業が工作機械の新工場をベンガルールに設立すると発表したのも記憶に新しい。

ベンガルールでは、国内最大規模の工作機械見本市(International Machine Tool and Manufacturing Technology Exhibition:IMTEX)が毎年開催されている(2023年2月13日記事参照)。新型コロナウイルス禍を経て2023年1月に3年ぶりに開催されたIMTEXには、日本からも多くの工作機械メーカーが出展した。国外からは米国、ドイツ、スペイン、台湾、韓国などのナショナルブースが設けられ、主催者によると、1週間の会期中に過去最大の9万6,000人の来場者があったという。

インドの工作機械市場は2028年までに25億ドルに拡大するとも言われており、価格競争は厳しいながらも、日系企業にとっては今後も大きなビジネスチャンスが見込まれる市場だと言えるだろう。

写真 開所式典の様子(三菱電機インド提供)

開所式典の様子(三菱電機インド提供)

(水谷俊博)

(インド、日本)

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