エジプトのエルシーシ大統領、スーダン情勢への不干渉を表明

(エジプト、スーダン、アフリカ)

カイロ発

2023年04月21日

スーダンで4月15日に発生した戦闘(2023年4月17日記事参照)について、隣国エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は17日、軍最高評議会(SCAF)の会議で、エジプトはスーダン国内の問題に干渉しないと表明した。また、スーダンの安定回復のために協力する用意があると述べた。

スーダン情勢を巡っては、エジプトのサーメハ・シュクリ外相が16日、スーダンのアリ・アルサデク外相と電話で協議し、同国での武力衝突に懸念を表明するとともに、外国勢力の干渉を認めないというエジプトの姿勢を伝えていた。また、シュクリ外相はサウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外相とともに、スーダン情勢に関するアラブ連盟の緊急会合を招集したほか、アフリカ連合(AU)、フランス、ジブチ、南スーダンなどと相次いで会談し、第三国による非介入と、紛争当事者間での対話による解決の重要性を強調した。

スーダン外務省は17日に報道声明を発表し、アラブ・アフリカ諸国や国際社会による情勢沈静化に向けた努力に感謝の意を表した。一方で、今回の戦闘は国内問題で、他国の干渉によらず、国内での解決に委ねられるべきと強調した〔4月17日付スーダン国営通信(SUNA)〕。

(塩川裕子)

(エジプト、スーダン、アフリカ)

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