シルダリヤ州で中国との協力を強化、5月に西安でサミット開催

ウズベキスタンで2023年第1四半期（1～3月）に中国企業との合弁で設立された企業は118社で、前年同期の2.5倍になった（スポット4月17日）。ウズベキスタンでは、中国の技術支援と資金援助によって先端技術を導入した産業の振興が計画されている。

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は4月7日、訪問したシルダリヤ州で演説し、同州を中国との共同事業の中核とすると発表した。同州には以前から中国企業を対象とした工業団地が設置されている。

シルダリヤ州内では今後、a.イノベーション特区で20分野のプロジェクトに対し所得税、売上税、固定資産税、土地税、関税を免除する優遇措置の導入、b.中国とのバイオクラスター設立、c.工業地区の指定と中国モデルによる先端技術パークの設立、d.中国の支援による先進農業技術の導入、e.近隣の中央アジア諸国や中国と結ぶ大型物流センター構想、f.先端医療ハブ構想などを検討する。実施に当たっては、中国政府が拠出するシルクロード基金や中国金融機関の資金の活用が想定されている。

ウズベキスタン大統領府は4月13日、同大統領と中国の秦剛外交部長との会談の際、対中関係はかつてないほどの高いレベルに達しており、近年で中国のウズベキスタン向け投資額は110億ドルに上り、共同事業数は3倍、貿易額は2倍に増加したとしている。

5月には中国西安市で初の「中央アジア＋中国」サミットが開催される。ミルジヨエフ大統領を含む中央アジア諸国首脳の参加が予定されており、同サミットで合意される内容や、中国の中央アジアへの影響力の拡大動向について注目が集まっている。

（ウラジミル・スタノフォフ）