ロシア・インド間の貿易額、350億ドルに達し政府間目標を達成

(ロシア、インド)

欧州課

2023年04月25日

ロシアのデニス・マントゥロフ副首相兼産業商務相は4月18日、訪問先のインドにおいて貿易経済・科学技術・文化協力に関するロシア・インド政府間委員会に出席し、インドのスブラマンヤム・ジャイシャンカール外相を団長とする代表団と会談した。会議では、貿易、金融、産業、原子力を含むエネルギー、農業、輸送、健康、教育、文化の各分野における2国間協力が協議された。

2019年にウラジーミル・プーチン大統領とナレンドラ・モディ首相がウラジオストクで会談した際には、2025年までに2国間の貿易額を300億ドルまで高めるため、様々な協力形態を模索することで合意していた。マントゥロフ副首相兼産業商務相はこのことに触れ、2022年のロシア・インド間の貿易額が350億ドルに達し、2019年のプーチン大統領とモディ首相の間での合意が達成されたとして、両国間の経済関係の強さについてアピールした。

マントゥロフ副首相兼産業商務相は今回のインド訪問で、インドのピユシュ・ゴヤル商工相、ニルマラ・シタラマン財務相、国家安全保障担当の首相補佐官を務めるアジト・ドバル氏とも会談を行った。

インドは、ロシアから原子力発電関連技術を導入、南北輸送回廊(注)での協力を行うほか、ロシアによるウクライナ侵攻後もロシアとの積極的な貿易を続けており(2022年5月31日記事2023年4月11日記事参照)、経済面において友好な関係を持ち続けている。

(注)イランなどを経由して、インドとロシアを結ぶ複合輸送網。

(後藤大輝)

(ロシア、インド)

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