3月の物価上昇率、前年同月比32.7％に、食料品は62.9％上昇

エジプト中央動員統計局（CAPMAS）は4月10日、3月の物価上昇率（前年同月比）が32.7％に達したと発表した。品目別では食品・飲料62.9％、外食・ホテル46.1％、家具・日用品38.3％と大きく上昇した。

中央銀行（CBE）は3月30日に、物価抑制のため政策金利引き上げを実施した。また、政府は緩和措置として、食品や燃料に対する補助金増額などの措置を行うと発表している（2023年3月31日記事参照）。

CBEは通貨エジプト・ポンドについて、2022年初から3度の大幅な切下げを行っている（2023年1月12日記事参照）。もっとも、4月11日時点の公定レートは1ドル＝30.9エジプト・ポンドと、いまだに上昇の兆しは見えない。エジプトは小麦をはじめとする食料、燃料などの生活必需品を輸入に頼っており、通貨下落もインフレに拍車をかける一因となっている。

（塩川裕子）