香港国際空港~広州琶洲フェリー、4月中に運航開始の見通し
(中国、香港、日本)
広州発
2023年03月09日
中国の2月26日付「広州日報」によると、香港国際空港と広州琶洲(注1)を結ぶフェリー便が運航の準備中だ。琶洲は広州国際会議展覧中心の所在地。ジェトロが3月1日に運営者にヒアリングしたところ、4月に開催される第133回中国輸出入商品交易会(広州交易会)に合わせ(2023年3月2日記事参照)、4月中に運航開始できるように調整しているという。
フェリーの所要時間は片道約2時間。1日6往復の運航で、広州琶洲とスカイピアフェリーターミナル」から乗船することができるため、入境手続きは広州琶洲に到着した後に行うことになる(注2)。広州琶洲から香港国際空港へ行く場合、フライトの搭乗手続きはフェリーに乗船する前に行うことになるため、香港国際空港での搭乗手続きは不要となる(全日本空輸や日本航空など一部の航空会社のみ)。関係者によると、運賃は片道300元(約6,000円、1元=約20円)程度だが、香港の出境税120香港ドル(約2,040円、1香港ドル=約17円)が免除されるため、実際の運賃は200元程度となる。
現在、日本から広州市の航空旅客便は数が限られている。ジェトロが中国ネット旅行代理店大手の「携程旅行網(Ctrip/シートリップ)」のウェブサイトで確認したところ、3月13日からの1週間で、東京(成田、羽田)~広州の直航便は週5便だったが、東京(成田、羽田)~香港の直通便は週147便だった。札幌や大阪、名古屋、福岡からも香港行きの直通便が運航されている。同フェリーが運航することにより、日本から広州市の展示会に参加する場合、広州白雲空港だけでなく、運行便数の多い香港国際空港も利用できるようになる。
なお、琶洲エリアから香港市内やマカオ、珠海までのフェリー運航も計画中だという。
広州琶洲フェリーターミナル(ジェトロ撮影)
(注1)広州琶洲フェリーターミナルは広州交易会の展示場と隣接し、海珠モノレール1号線「会展東」駅からすぐ。
(注2)日本から香港経由で中国へ渡航する場合、日本から中国本土へ入国する場合と同じく、中国への有効な査証(2023年2月6日記事参照)と新型コロナウイルス感染防疫対策の対応が必要なほか、同日の香港着の航空や半券、eチケットの提示も必要。なお、最新の防疫対策は渡航前に在日中国大使館に確認の上、フェリー運営者(珠江客運
)に実務状況を確認することを勧める。
(汪涵芷)
(中国、香港、日本)
ビジネス短信 c7ca688bc2a5d709