米センプラ、ポートアーサーLNGのフェーズ1プロジェクトを最終投資決定

(米国)

ヒューストン発

2023年03月22日

米国のエネルギー企業センプラの子会社センプラ・インフラストラクチャーは3月20日、同社が開発を手掛けるポートアーサーLNG(液化天然ガス)のフェーズ1プロジェクトの開発、建設、運営に関する130億ドル規模の最終投資決定(FID)を行ったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同社は2022年10月に、米国の建設会社ベクテル・エナジーと同プロジェクトに関するEPC(設計・調達・建設)の最終契約を締結したと発表していた(2022年10月21日記事参照)。

ポートアーサーLNGは、テキサス州南東部のメキシコ湾岸で計画されるLNG生産・輸出ターミナル開発プロジェクトで、2023年の操業開始を計画している。フェーズ1プロジェクトでは、2つの液化トレイン(注)とLNG貯蔵タンク、最大年間約1,350万トンのLNGを生産する関連設備が含まれ、将来的には4つの液化トレインで最大年間2,700万トンのLNG生産を計画している。

米国テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)は「センプラが新しい天然ガス液化・輸出ターミナルの建設地としてポートアーサーを選んだことは、世界のエネルギー首都としてのテキサスの地位を確固たるものにする戦略的決定だ」と述べた。

テキサス州内のLNG生産拡大に向けた動向として、米国シェニエール・エナジーが2022年6月に、テキサス州コーパスクリスティーLNG生産施設拡張を発表した(2022年6月23日記事参照)。2023年3月には、米国フリーポートLNGが最後まで稼働停止していた液化設備について規制当局から再稼働の承認を取得したと発表した(2023年3月9日記事参照)。

(注)LNGの生産設備ユニット。

(沖本憲司)

(米国)

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