米センプラとベクテル、ポートアーサーLNGのEPC最終契約締結

(米国、フランス、日本)

ヒューストン発

2022年10月21日

米国のエネルギー企業センプラの子会社センプラ・インフラストラクチャーは10月20日、同社が開発を手掛けるポートアーサーLNG(液化天然ガス)のフェーズ1プロジェクトについて、米国の建設会社ベクテル・エナジーとEPC(設計・調達・建設)の最終契約を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

ポートアーサーLNGはテキサス州南東部のメキシコ湾岸で計画されるLNG生産・輸出ターミナル開発プロジェクトで、2023年の操業開始を計画している。フェーズ1プロジェクトでは、2つの液化トレイン(注)とLNG貯蔵タンク、最大年間約1,350万トンのLNGを生産する関連設備が含まれ、将来的には4つの液化トレインで最大年間2,700万トンのLNG生産を計画している。ベクテルはこのEPC契約に基づき、フェーズ1プロジェクトの詳細設計、調達、建設、試運転、性能試験、オペレータートレーニング活動を実施する。

センプラのジャスティン・バード最高経営責任者(CEO)は「最終契約の締結は、ポートアーサーLNGのフェーズ1を最終投資決定に向けて前進させる重要なステップとなる」「顧客からの強い関心に基づき、われわれはポートアーサーLNGが世界市場にとって非常に魅力的なことを知っており、顧客に安全で豊富かつ信頼性の高い米国産LNGを提供できることを楽しみにしている」と述べた。

センプラは米国で脱炭素化の取り組みを進めており、5月にルイジアナ州キャメロンLNGプラント近接地での二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)事業について、フランスのトタルエナジーズや三井物産、三菱商事と参加契約を締結したと発表した(2022年5月26日記事参照)。7月には米コノコフィリップスと、LNGとCCSに関するプロジェクトで基本合意書(HOA)を締結したと発表した(2022年7月22日記事参照)。さらに10月には米アバングリッドとグリーン水素・アンモニアプロジェクトの開発計画を発表した(2022年10月13日記事参照

(注)LNGの生産設備ユニット。

(沖本憲司)

(米国、フランス、日本)

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